13.カタリ~薄情な心
オー・ソーレ・ミオと並ぶ、カンツォーネの名曲。名テノール、ホセ・カレーラスの歌うこの曲にあこがれて、バリトン時代から一生懸命この曲を練習していました。東京藝大では、バリトンは「バス専攻」という種別に含まれます。声楽のことが本当にまだなにもわかっていない段階で、バリトンよりも更に低いバッソの役《コジ・ファン・トゥッテ》ドン・アルフォンソ役でオペラデビューしたりなんかして、当時先生を困らせたものでした。自分の適性を感じ、2006年に声種変更。今は、この「カタリ」を大手を振って歌えるテノールになれてよかったなあと思っています。カタリというのはカテリーナさんという女性の愛称で、大変つれない心の持ち主のようです。